3/6 週報巻頭言より

『巡りくる季節、あの日を忘れない』 No.136

「神の恵みによって今日のわたしがあるのです。(略)しかし、働いたのは、実はわたしではなく、私と共にある神の恵みなのです。」(1コリント15:10)

 3月を迎えています。再びあの日が近づいてきました。3・11東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所の事故から11年が経過しました。記憶は風化することがありますが、ある出来事をきっかけに明瞭な輪郭で思い出されることがあります。ロシアによるウクライナ侵攻が激化しています。ロシア軍は、ベラルーシ(白ロシア共和国)とウクライナ北部にあるチェルノブイリ原発を制圧し、さらに、南部にあるザポロジエ原発(ヨーロッパ最大規模)へ攻撃・制圧したとのニュースに、戦慄が走りました。

 人災ともいえる東電福島原発の事故は、メルトダウンが続く歴史上最悪の状況とも言われています。今回の2つの原発への軍事行動は、明らかな人為的かつ悪意のこもった行為です。憎しみと敵意は、新たな敵意を生み、戦争は次の戦争を生み出すことを、私たちは歴史を通して知っているつもりです。

 先週の水曜日からレントに入りました。イエス様のご受難と復活を覚える時です。愛とゆるしをその身をもって表してくださった主に倣い、戦争の終結と和解が生まれることを切望し、平和の祈りを共にささげていきましょう。

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