1/23 週報巻頭言より

『冬の光』              No.130

光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった。その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。(ヨハネによる福音書1章5&9節)

 スウェーデンの映画監督で巨匠イングマール・ベルイマンの作品に、「冬の光」という映画があります。田舎の教会の牧師トマスの魂の葛藤を描き出した作品ですが、テーマは「神の沈黙」。同時期作製の3作品は、神の沈黙3部作と呼ばれ、「冬の光」は傑作の一つと言われています。試練続きの歳月の中で、トマスは神への信仰がぐらついています。タイトルの冬の光は、内容をよく表す非常に象徴的な言葉です。北欧の長く厳しい冬の風景の中で、太陽が明るく輝いています。太陽の光とは、希望の象徴です。

 さて私たちは、6度目の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を迎えています。今日からは家庭礼拝期間に入ります。年末年始、人々が行き交い、交わりが盛んになったところに、この第6波。コロナ慣れもあって、油断があったかもしれません。「またか」、というあきらめの気持ちではなく、たとえ感染拡大があっても、あきらめず、忍耐強く、注意を怠らず、春の到来を待ち望みたいと思います。イースターを迎える春には、皆で安心して集い、交わりを持つことが出来る日が来る。希望を持ちたいです。何しろ私たちは神様によって「光の子」とされているのですから。

-週報巻頭言, 牧師のお話