4/30 週報巻頭言より

『いのちの御霊(みたま)』        No.193

あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の霊が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか。(コリントの信徒への手紙1 3章16節)

 巻頭言のタイトルは、組織神学者J.モルトマンの著作集第4巻「いのちの御霊」から。先週、偶然のようにしてこの本を、今池にある聖文舎で購入しました。福岡時代、私は時折、「現代神学研究会」という神学者・牧師・神学生たちの学び会に通っていました。モルトマンは、研究会で取り上げていた神学者でもあり、懐かしさ半分、学びへの飢え渇き半分といった具合で手に取りました。

 読み応えのある神学書ですが、今の私の関心事に一番応えてくれる内容です。先週私は、或る方の葬儀の司式を行いました。ちょうど最近は黙示録から終末論や永遠の命のことを考え続けている時でもあり、葬儀の出来事を通じて、あらためて人間の一生と向き合う機会が与えられました。  

 私たちの人生とは一体何でしょう。私たちは、神様から命を与えられ、時が来て神様によって命が取り上げられる存在。限りある命を生きる存在です。一見はかないようでそうではなく、私たちは、神の栄光を表す器としての役割や使命が与えられています。無意味・無価値な存在ではなく、神様の前にかけがえのない尊い存在です。 

 与えられた人生を、一瞬一瞬、大切に生きたいと改めて思わされて今あります。いのちの御霊に導かれて。

-週報巻頭言, 牧師のお話