5/10 週報巻頭言「宇宙の奏でる音楽に耳を傾ける」

現在の苦しみは、将来わたしたちに現わされるはずの栄光に比べると、取るに足らないとわたしは思います。被造物は、神の子たちの現れるのを切に待ち望んでいます。(中略)わたしたちは、このような希望によって救われているのです。(ローマ8章18、19節、24節前半)

 今日は、NHKラジオ「音楽の泉」のパーソナリティを長年勤められた皆川達夫氏の言葉を紹介します。日本の潜伏キリシタンが大切にしてきたオラショの研究者でもありました。或る番組で「音楽とは何か」を3つのキーワード「天空の音楽」・「人間の音楽」・「楽器・声の音楽」で解説してくださいました。「天空の音楽」とは、宇宙の調和が奏でる音楽、「人間の音楽」とは、この世の調和が奏でる音楽。さらに「楽器・声の音楽」とは、人間を超越した存在、神が与えられた美しいメロディを具体的な音でもって奏でる音楽を指しています。
 私たち人間は、本来は音として耳に聞こえていないはずの宇宙やこの世界の調和・ハーモニーを感じ取り、美しい音楽として表現することができます。それは私なりの解釈では、人間は本来聞こえないはずの神様の言葉(福音)を感じ取り、見えない神様の存在を信じることができ、神様の救いを言葉や音楽で表現する力が備えられているということではないかと思います。今味わっている苦しみの中からでも、神様の救いを信じ続け、福音の喜びを賛美し続けていきましょう。

-牧師のお話