1/31(水)・2/1(木) 聖書研究・祈祷会
聖書・奨励 「パンのしるし」(ヨハネ6:1~15)
はじめに
有名な「5千人の給食」のお話です。ヨハネ福音書は、独自の視点でこのお話を描写しています。まず、「ティベリアス湖畔」という名称について。ティベリアス皇帝に基づく名を用いて、皇帝はこの世の権力者であっても、主イエスこそが、まことの救い主であることを表現しています。
主イエスは「ひとりでまた山に退かれ」ました(15節)。奇跡に心を奪われた人々が、王に祭り上げようとするのを知って、避けられたのです。ヨハネ福音書のみの表現です。
1 「ユダヤ人の祭り、過越祭の頃に」
主イエスのところには、いつも大勢の人々が詰めかけています。「イエスが病人たちになさったしるしを見たから」(2節)です。目で見るしるしだけを追い求める群衆の姿は、果たして、まことの救い主を信じる信仰につながっていくのでしょうか。
この奇跡は、過越祭の時期に起こりました。この祭りは、神がイスラエルの民を憐み、エジプトの地から約束の地カナンへと導きだして下さったことを祝う祭りです。神様の憐みが背景にあり、5千人の給食の奇跡は起こされたのです。
2 パンと魚を分け与えられる主イエス
主イエスは、魚もパンも人々が欲しいだけ分け与えられました。惜しみない分配の仕方です。
人びとは、主イエスのしるしの表面しか見ていません。このしるしの背景に、神様のあふれるほどの愛、惜しみない愛があることを見落としてはなりません。多く愛された人は、多く愛し、多く罪ゆるされた人は、多く人をゆるす者へと変えられます。