5/27,28 聖書研究・祈祷会「迫害から福音伝道へ」(使徒言行録8:1~8)

使徒言行録の第2部、それが8章以降のところです。ユダヤ人に対する、ユダヤ人による、ユダヤ人の為の福音が、ユダヤ人を含む異邦人(外国人)に対する、外国人による、外国人の為の福音が広がっていきます。

1 サウロ(パウロ)登場!
 今まで、ペトロ、ヨハネをはじめとするイエス様の弟子たち、生え抜きの使徒による福音伝道がエルサレムを中心に行われてきました。前回3章を学んだ時には、聖霊降臨後の教会誕生の様子、神殿での奇跡に触れました。メンバーが多くなり、ユダヤ人だけではなく、異邦人(外国人)にも伝道が広がりはじめています。ステファノはギリシャ語を話すユダヤ人(ヘレニスタイ)のひとりです(6章参照)。食事と福音伝道の奉仕を担う彼は、生粋のユダヤ人であるユダヤ教徒から訴えられ、最高法院で裁判にかけられ、石打の刑を受けました。この時、この様子を見ていたのがサウロです。サウロは、ステファノ殺害に賛同していました。さらには迫害者として力を発揮していきます(3節)。

2 散らされ、荒らされる教会
 ステファノ殺害から、エルサレムにある教会(家庭集会)への大迫害が始まりました(1節)。このことによって、使徒たち、クリスチャンたちは、散らされていきます。迫害は、決して喜びの出来事ではなく、起こってはならないことです。しかし、主を信じ、福音に忠実に生きる人々は、少なからずこの苦しみを得ることも、聖書の証しするところであります。散らされること、荒らされることによって、福音の種はなくなったのでしょうか。むしろ、この迫害がきっかけとなって、広がっていきます。「散っていた人々は、福音を告げ知らせながら巡り歩いた」(4節)のですが、サマリア地方(ユダヤ人の毛嫌いする地)の人々にイエス・キリストの福音を宣べ伝えることとなります。

3 サマリアで福音は喜びとなる
 サマリアの人々は、使徒フィリポたちの語る言葉、そして、行うしるし(奇跡)を見て、喜びます。これは、イエス様が福音伝道の旅でなさった御業と全く同じです。使徒1:8の約束が現実のものとなります。イエス・キリストの福音は、信じる人を動かします。福音を信じ、約束の聖霊を受けた人々は、イエス・キリストの姿に似たものへと変えられていきます。その時、その人ばかりか、その人を通して、周囲の人々に喜びが広がっていきます。そしてこの福音は、悲しみの出来事を通しても決して消えることはありません。迫害者をも福音の出来事で変えるほどの大きな力があります。 

-祈祷会のご案内