12/9,10 聖書研究・祈祷会

聖書・奨励「喜びの道」(マタイ2:1~12) 〔新約2頁〕

1 星に導かれて(1~2節)

 東方の占星術の学者(博士)たちは、一体どこから来たのでしょうか。占星術の学者とは、賢者であり宗教行事を取り仕切る祭司であり、占星術や夢占いを扱う人々だと言われます。また、東方とは、かつてユダヤの民の信仰の父アブラハムが旅立った東の地方、バビロニアのほう、もしくは、ペルシャの地方にあたります。本来、占星術とは、星や天の万象を拝む行為にもつながり、偶像礼拝(崇拝)的なにおいがします。また、占いという行為そのものが、律法違反となる異教的風習であり、厳しく戒められておりました(申命記4:19、18:14、列王記下23:5、イザヤ47:13)。

2 預言者はかく語れり(3~8節)

星を観測し、ヘロデの宮殿を訪れた博士たちの言動から、自分の支配権を脅かすようなメシアの誕生を感じたヘロデは不安を感じます。そこでまず、祭司長、律法学者を集め、旧約の預言を調べさせます。すると、ミ5:1から3、サムエル記下5:2(サムエル上16:1、17:15)などから、メシア預言が見つかります。「決して一番小さいものではない」とはマタイの意訳であり、実際には、“いちばん小さいもの”だと記されています。メシアとベツレヘム、ダビデとのつながりを強くうかがわせる聖書箇所がメシア預言の根拠となります。

3 黄金、乳香、没薬をささげ(9~12節)

学者たちは、まるで神を礼拝するように、幼子を拝み、さらに、黄金、乳香、没薬の3つの贈り物をその御前に捧げます。黄金は、王としての(列王記上10:2、25)、乳香は、祭司としての(出エジプト30:34から38)、没薬は、贖い主としての(ヨハネ19:39)イエス・キリストをあらわすと考えられています。この捧げるという行為は、礼拝し、神の恵みに応答する礼拝者の姿をあらわしています。 全世界の救い主イエス・キリストを最初に礼拝した人々が、異邦人(外国人)であったことに驚きます。まさにユダヤ人のみならず、すべての人の救い主イエス様ですね。

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