2/14 週報巻頭言より

『人は何によって生きているか』     No.83

愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。(第1ヨハネの手紙4:7)

 先週金曜日、キリスト教文学の最終講義を行いました。先々週に続き、受講生の方からの発表です。トルストイの民話集「人は何によって生きているか」(女子パウロ会発行)から、トルストイ文学の特徴、時代背景、作品の一つの紹介を頂きました。トルストイは小説家、キリスト教思想家であり、ロシア国内ばかりか全世界の教育者、思想家たちに多大な影響を与えた人であることが分かりました。日本でも白樺派の武者小路実篤はじめ、宮沢賢治もトルストイ愛好家であったことを知りました。

 民話「人は何によって生きているか」は、第1ヨハネの手紙の御言葉から触発されて記された作品です。天使ミカエルが神様のご命令に従わずに人間界に落とされることがきっかけで、貧しい靴屋の夫婦に出会うところから物語は始まります。裸同然で真冬の夜に倒れていたミカエルが人間の夫婦に助けられ、彼は3つのことを知ります。人間のうちに何があり、何が欠けていて、そして、何によって生かされているのか。欠けたる器の人間、死ぬべき運命を背負った人間の内側に、神様の命が宿っている。3つのことを知ったミカエルは、無事天上に天使として復帰することが出来ました。 神様の愛の偉大さに改めて感動を覚えました。感謝!

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