5/12(日) 週報巻頭言

母(エヴァ、オモニ)なる存在として   No.247

「それから、イエスは一緒に下って行き、ナザレに帰り、両親に仕えてお暮しになった。母はこれらのことをすべて心に納めていた。」(ルカによる福音書2章51節)

「かあさんの歌」「母に捧げるバラード」など、“おかあさん”にちなんだ歌には、名曲が多いですね。文学の世界でも、小説「母」(三浦綾子)、「母―オモニ―」(姜尚中)、詩「母という字を書いてごらんなさい」(サトウハチロー)等、心にしみる作品が多いのは何故でしょう。

 聖書に登場する最初の女性で、かつ、最初の母はエヴァ。エヴァとは、「命」とか「生きる者」という言葉に由来しています。命を宿し、命を産み出し、育てる存在としての母という存在に、多くの人が郷愁、憧れ、そして時には、葛藤を抱くことすらあります。

 主イエスの母マリアは、胎に主の命を宿したその時から、心配、不安と主なる神様への信頼、信仰の間で葛藤を味わいつつ、母としての人生を一歩一歩踏み出した人。すべての出来事を心に留め、記憶に刻み、自分に先立って十字架上で死にゆく息子を見守り、主のご復活の喜びを味わった人でした。

 主イエスと母マリアの特別の関係、信頼という深い絆で結ばれた二人の有り様に、親子関係の難しさと愛憎を乗り越えて、祝福に満ちた人生へと導き入れられていく人間存在の不思議さを見ることが出来ます。すべての母なる存在に神様の恵みと祝福が注がれますように。

-週報巻頭言