12/18 週報巻頭言より

『聖書を読む視点』          No.177

「新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ。」(マルコによる福音書2章22節終わり)

 私は、来年8月号の聖書教育の執筆を依頼されています。先週火曜日、午前と午後にかけて約4時間半近くの執筆者会議に参加しました。私の担当は、主に聖書の学びです。聖書の学びを皆さんに分かち合いながら、編集者や他の担当者の方々とも意見の交換を行いました。

 私がハッとさせられたのは、具体的には、「罪」の問題をどうとらえるのか。罪がなぜ人間世界に入ってきたのか。そもそも“原罪”とはなにかというところで、神学的に、時代的に私の読み方が“古く”て“運命論的”な捉え方をしているのではないかと指摘を受けました。「罪とは関係性の崩れ」だということを改めて認識しました。神さまと私たち人間の関係。具体的な罪を犯す行為よりも、関係性の崩れが一番の罪の問題であることを、意見交換を通じて学ぶことが出来ました。聖書は一人で読むことも大切ですが、複数の視点で一緒に学び合うことで、聖書の豊かさを味わうことが出来ることを、今回の執筆者会議で学びました。

 教会形成でも、共に礼拝し、共に祈り、共に御言葉を分かち合う機会を大切にしていきたいと改めて思わされました。真理の言葉、聖書を中心にして教会の交わりが広がることを、何よりも願っています。主の平安!

-週報巻頭言, 牧師のお話