8/15 週報巻頭言より

『べてるの家から学ぶこと』       No.109

アブラムは、そこからベテルの東の山へ移り、西にベテル、東にアイを望む所に天幕を張って、そこにも主の為に祭壇を築き、主の御名を呼んだ。(創世記12:8)

 先週、「悩む力・べてるの家の人びと」(斉藤道雄著、みすず書房)の本に出会いました。“べてる”とは「神の家」という意味のヘブライ語で、「悩む力」は日本基督教団浦河伝道所(襟裳岬近くの浦河町)の“浦河べてるの家”について取り上げたものです。斉藤氏はメディア(テレビ)の人であり、ジャーナリストの立場からべてるの家を取材し、その魅力に取りつかれた一人です。

 「べてるのいのちは話し合いである。ぶつかりあい、みんなで悩み、苦労を重ねながら「ことば」を取り戻した人びとは、「そのままでいい」という彼らのメッセージを届けに、きょうも町へでかけている。」(紹介文より)

 べてるの家のメンバーは共同生活をし、日高昆布の加工販売などの活動をしています。精神的疾患を抱えたメンバー同士、弱さを認め合い、不思議な安らぎの場を生み出しているところ。それがべてるの家なのだそうです。

 同じくべてるの家を取り上げた本「精神障害と教会」(向谷地生良著、いのちのことば社)のサブタイトルは「教会が教会であるために」です。べえるの家が生み出す「場」の力に、東山教会も学ぶものがあるかもしれませんね。

-週報巻頭言, 牧師のお話