10/7,8 聖書研究・祈祷会

2020年10月7日(水)10時半~12時、8日(木)20時~21時

《今日のポイント》 

聖書・奨励「風を追うようなこと」(コヘレト1:1~18) 〔旧約1034頁〕

「コヘレトの言葉 ~コヘレトとは何者か~」

 コヘレトとは、人名ではなく、ヘブライ語(カーハールの分詞形)で、①「集会を招集する者」、②「知恵の格言をまとめて収集する者」という意味があります。これらの言葉から、①「伝道者」「説教者」「教師」→「伝道(者)の書」;②「格言、知恵と知識の語句」「真理の言葉、賢者の言葉を集めて記録し編集する人」という解釈が成立しています(聖書教育10~12月号)。

 1章1節では、「エルサレムの王、ダビデの子、コヘレトの言葉」と書かれており、ソロモン王と解釈できますが、賢者ソロモン(列王記上5章)の名を借りて書かれたバビロン捕囚以降に編纂された書物と考えられています。

1 特色① 「空しさ」について: 「太陽の下、新しいものは何一つない」

 日本の古典文学(方丈記、平家物語)「ゆく川の流れは絶えずして」、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」にも通じる「むなしさ」が流れています。「空しい」という言葉は、「へベル」(名詞)の最上級「ハベール・ハバーリーム」、「まったくの、徹底した空」と記されています。翻訳では、「空の空なり」とも訳される言葉です。「霧、息、蒸気、煙」とも訳されるのですが、3節以下、深い倦怠感、疲労感が伝わってきます。「風」(ルアハ)(6、14節)は、空につながる虚しさを表現しているようですが、聖霊なる神様をあらわす言葉でもあります(ヨハネ3:8参照)。一見捉えどころのない風、しかし、神様は、私たち人間の人生を御心に留め、時を定め、しっかりと計画してくださっていることを心に留めたいと思います(3章)。

2 特色② 「知恵」「知識」について: 「コヘレトはつらいよ!」

 コヘレトは、探求心旺盛な人物で、古今東西のあらゆる書物と学問を究めた結果、「知恵が深まれば悩みも深まり、知識が増せば痛みも増す」という境地に達しています。1章のうち唯一「神」が登場するのは「神はつらいことを人の子らの務めとなさったものだ」というぼやきにのみ見出されます。

 コヘレトの達した境地は、「神はすべてを時に適って麗しく造り、永遠を(思う心を:新共同訳)人の心に与えた。だが、神の行った業を人は初めから終わりまで見極めることはできない。」(聖書協会訳)です。人間の限界性を超えた神様の永遠を知る人。それがコヘレトです。

祈りの課題: 心ひとつに祈りを合わせましょう

1東山キリスト教会の為(福音伝道と牧会の働き、メンバーの霊的健康)

 10/7(水)、8(木)聖書研究・祈祷会、10/11(日)主日礼拝 

 今後の教会形成、福音伝道が主のみ心にかなって導かれますように

2日本と世界の為(新型コロナウイルスの終息、全国の水害被害を覚えて、世界の平和)

 社会の営みの回復と、新しい価値観に生きることができるように。人種・国籍、社会の格差に

 よって生じる差別、偏見から解放され、平和な世界が作り出されるように

3出席者の祈り課題 

※次回:10/14(水)、15(木)「神の永遠の中で」(コヘレト3章)

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