2020.8.9 週報巻頭言より

『主よ、わたしを平和の道具に用いて下さい』 No.56

「平和を実現する人々は、幸いである、

その人たちは神の子と呼ばれる。」(マタイ5:9)

 今日8月9日は、1945年の同日午前11時2分に長崎市の中心部に原爆が投下された日を覚え、平和を祈念する日です。8/6の広島への原爆投下と併せて二度と再び原爆の惨禍と戦争が繰り返されることのないよう、非核・非戦の誓いを確かめる日です。残念ながら、世界の状況は、戦争・紛争の絶えることのない歴史を繰り返しています。 主イエスは、「平和を実現する人々は幸い」だとおっしゃいました。武力・武装の脅威による平和ではなく、愛すること・ゆるすことから始まる神の平和を作り出そうと努力することです。

 イタリアのアッシジに生きたフランチェスコは、平和の祈りの中で「主よ、わたしを平和の道具とさせてください」と祈りました。1182年に緑豊かなアッシジの地方に生まれ育ち、十字軍の英雄になることを夢見ます。当時のイタリアは各都市間で争いを繰り返していました。フランチェスコは戦争に参加し、戦に敗れて捕虜となり、解放された後に、イエス・キリストの声を耳にします。「わたしの家を再建しなさい」。家とは教会。建物としての教会ではなく、信仰が形ばかりになった教会の信仰が再建されるために、彼は召されました。主の御言葉に忠実に生き、福音を伝える働きに従事しました。わたしたちも平和の道具として生きるように導かれています。

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