6/14 週報巻頭言「心の傷を癒すということ」

『心の傷を癒すということ』       No.47
「彼はわたしたちの患いを負い、わたしたちの病を担った。」(マタイ8:17)

 先週火曜日、長く東山教会で教会生活を送り、牧師夫人として、また信徒として奉仕を担ってこられたT.T姉を九州の地に送り出しました。旅立つ姉妹のお顔は晴れやかで、送り出すときにはとてもすがすがしい気持ちになりました。お名残り惜しさはありますが、またいつか再会できる日が来ることを信じています。
 Tご夫妻は、40年以上、T姉に至っては53年以上、教会生活をこの地で過ごされました。きっとその間には、風そよぐ日ばかりではなく、嵐吹く日もあっただろう。それでもこの地で主の御言葉を頼りに、誠実に、あるがままに歩んでこられたのだと思います。先週もある方が来訪され、思い出話に花が咲きました。T牧師によく話を聞いてもらったそうです。温かく受け入れられ、受けとめられた記憶は、感謝と共に心にとどまっているご様子でした。自分もそうありたいと願います。
 私が最近出会った「心の傷を癒すということ」(安克昌著)という本があります。阪神淡路大震災後の傷ついた人々の心と向き合う精神科医の記録です。今年の1月にはNHKのドラマにもなりました。他者と誠実に向き合う人がいて、心癒される人がいる。心に留めたい本です。

-牧師のお話